綺麗な歯並びってどんな歯並びのことをいうの?

toppupe-jiyou.jpg審美的美しさ

  1. 「正中線」が1直線に並ぶこと
    皆さん「正中線」という言葉を聞いたことがありますか?
    一般的には耳慣れない言葉であるため、ご存知無い方も多くいらっしゃるかと思いますが、「上の2本の前歯の間の線」と「下の2本の前歯の間を線」が1直線に並ぶ状態の歯並びが良い状態の歯並びとされています。
  2. 歯がデコボコに生えていないこと
    専門的には「叢生(そうせい)」といいますが、歯が綺麗に並んでいることが必要です。
  3. 前歯の上下の歯の重なり具合
    いわゆる「出っ歯」や「受け口」ということがなく、右上の写真のように、上顎の歯が下顎の歯の上部の一部を被っている状態が良い状態の歯並びとされています。 ただし、下の歯が見えないくらい咬み合わせが深く、被り具合が大きい状態(過蓋咬合といいます)は除かれます。

顔の外見上の美しさ de-monnsyasinn.jpg

 歯並びの悪さが、外見から見た顔の形に影響を与えている場合があります。たとえば、「出っ歯」の方は唇の部分が突き出たように見えることもあります。

  1. 横顔の美しさ
    「エステティックライン(略してEラインと呼ばれることもあります)」という言葉をご存知の方も多いと思いますが、この「エステティックライン」とは、口元が整っているか?を判断する基準として鼻先と下顎の先端部分を線で結んだラインのことを指します。成人の方の場合、エステティックラインに対して、上唇がラインよりやや後方、下唇がライン上にあることが美しい口元だとされています。
  2. 正面から見た顔の美しさ
    顔の真ん中にまっすぐな1本のラインを引いてください。このライン上に顎の先端がありますか?
    顎の先端が左右どちらかにずれている場合は、骨格や歯並びが影響していることが考えられます。
    また、にっこり微笑んだ時に上の歯茎があまり見えないことも美しさの観点から1つの目安となっています。

機能的美しさ

 口は「ものを食べる」「言葉を話す」ためにあるものですから、歯並びが悪いと咀嚼機能が低くなり、消化が悪くなったり顔色にも影響を及ぼすことがあります。また、発音の際にも歯並びが悪いと歯と歯の隙間から空気が漏れる等によって正しく発音することが困難になることもあります。

  1. 前歯〜上の歯が下の歯を数mm程度被る状態であること。上下の歯の位置がそろっていること。
  2. 奥歯〜下顎中切歯、上顎第3大臼歯を除いて(これらは1歯対1歯)、1歯対2歯の咬み合わせになっていること。
    1歯対2歯の咬み合わせ」とは、犬歯から奥歯にかけて下の歯の2本の間のくぼんでいる部分に上の歯が咬み合わさる状態(上の歯1本に対して下の歯2本の咬み合わせとなっている)のことをいい、咬む力が最大限に発揮出来る咬み合わせといわれています。

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歯が動くメカニズム

骨吸収と骨形成

 「歯」がどうやって動くのか?
本題に入る前に、まずは骨の基本的な仕組みである「骨吸収」と「骨形成」について知る必要があります。

「骨吸収」というのは、 破骨細胞によって、弾力や固さを失ってしまった古い骨が分解され、壊されていくことです。
「骨形成」は骨芽細胞によって、しなやかで弾力性のある新しい骨がつくられることです。

人間の骨は絶えず骨吸収と骨形成を繰り返しており、ヒトの場合、一般に5年で全ての骨が入れ替わると言われています。矯正歯科治療は、この「骨吸収」と「骨形成」を利用して行われる治療法なのです。

歯の構造

 続いて「歯」の構造について簡単に説明いたします。「歯」は歯槽骨と呼ばれる骨に生えており、歯の外見上見えない歯根の部分と歯槽骨の間には歯根膜という歯槽骨に歯を植立するコラーゲンの太い束からなる懸架組織というものがあります。

歯が動くメカニズム

 以上をふまえて、歯科矯正治療で「何故『歯が動く』のか?」を説明します。矯正歯科治療では、歯の表面(または裏面)にブラケットという小さな装置をボンドで接着し、特殊な矯正用ワイヤーで弱い力を加えて行われます。この弱い力を加えられた側の歯根膜に骨吸収を起こす細胞が出来て歯槽骨が骨吸収され、反対側では骨形成を起こす細胞が出来て骨形成が起きます。こうして、矯正歯科医は歯を目的の場所へとゆっくり動かしていくのです。

不正咬合の原因とその影響

不正咬合の原因

  • 遺伝によるもの
    親が「出っ歯」だと子供も「出っ歯」になることがある、というように、子供の顔や体格が親に似るのと同様に、歯並びも親からの遺伝を受ける場合があります。
  • 虫歯や歯周病によるもの
    虫歯や歯周病によって永久歯や乳歯を失ってしまうと、その両側の歯が次第に空いたスペースに移動してきたり傾斜してきたりします。乳歯だから、といって虫歯を放置したりすると、その下にある永久歯も影響を受けて、歯並びが悪くなる原因となります。
  • 生活習慣によるもの
    食習慣の欧米化によって、柔らかい食事が増えたことから咬む回数が減り、顎が充分に発達しない状況になることがあります。そうすると、顎の骨の大きさに対して歯の大きさが過大になり歯が並ぶための充分なスペースが得られないため、叢生となるケースがあります。
    また、幼児期の指しゃぶりが「開咬」や「上顎前突」の原因となることもあります。
  • 病気等によるもの
    先天的に歯の本数が足りない場合や、アレルギー性鼻炎等によって鼻呼吸が出来ずに口呼吸をすることによって不正咬合となる場合もあります。
  • 影響(1)虫歯や歯周病になりやすい

     悪い歯並びが体に与える影響として、まず考えられることが「虫歯と歯周病」になりやすい、ということです。歯が凸凹に生えていると歯磨きが困難になり、清掃が行き届かず虫歯や歯周病へと発展してしまうケースです。

    影響(2)引っ込み思案・消極的に

     歯並びの見た目の美しさが損なわれることによって、人前で話したり笑ったりすることに対して抵抗を感じてしまったり、また、発音が不明瞭になってしまうことから人前で話すことに対しても抵抗感が生じてしまうこともあります。
    また、顎の骨格や口元の突出等、外見上のコンプレックスからも人前に出たがらないということに繋がるケースもあるようです。

    影響(3)消化への影響

     「歯」の果たす大きな役割として、食べ物を切ったりすりつぶしたりする、ということがあります。
    前歯で咬みきり、奥歯ですりつぶし充分な量の唾液と混ぜることで胃への負担を軽減し消化を助けているのです。歯並びが悪いと、この「咬む」ことが充分にできず、消化不良等を引き起こしますことがあります。

    影響(4)その他

     中高年の方が歯科矯正治療を行うきっかけとしてあるケースですが、歯を失ってしまったためにブリッジをしたいが、ブリッジをかける歯が傾斜していて、まず矯正治療を行わなくてはならなかった、というようなケースがあります。ブリッジにしろ入れ歯にしろ無くなった歯の代わりの歯を固定するために、その両側の歯を利用しますが、これが適切に利用出来ないケースです。
    また、お子さんに多いケースでは、転んだ拍子に歯が口の中を傷つけたり折れたりするケースというのもあります。昔の子供と違って、転んだ時に手が出ない、ということが言われていますが、永久歯が折れたりしたら2度と生えてこないため、上顎前突のケースなどでは特に注意が必要なのではないでしょうか。

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